2007年06月22日

達人の視点 #4

第4回は東京大学名誉教授の行方昭夫さんです。
どうして私が正確な読みにこだわるかといえば、せっかく外国語を学ぼうとするのにハウ・ツーだけでは物足りないと思うからです。もっと人間としての成長を視野に置きたいのです。ややむずかしい英文を、辞書を引き文脈を考え、文化的背景を考慮し、執筆者の発想法を探るなどして、日本語として意味の通る文章にする(あるいはその逆の英文を書く)ことが、複眼で物を見、表面の言葉にだまされずに言葉の持つ真の意味を考える力を身につけさせる、と私は考えています。このような英語のセンスを身につけることが、国際人として望ましいのです。
行方昭夫『英文の読み方』岩波新書

近年は英語4技能のうち「聴く・話す」に軸足を置いた英語学習者が多いのではないでしょうか。いわゆる英会話の学習です。ビジネスの現場で必要に迫られている方もたくさんいらっしゃるのは想像できます。しかし「読む」力をないがしろにして高度な英語力、ひいては会話力が身につくはずもありません。なぜなら4技能は相互に関係しているからです。英文を読むのは苦手だが会話なら大丈夫などということはありえない。自戒を込めて書きますが、英語をうまく話せないのは書く力が弱いからです。聴けないのは読む力が弱いからに他なりません。私は「大量の英文を精読すること」と「辞書をこまめに引くこと」で英語力を磨いてきました。まだまだ未熟な英語力ではありますが、「読む」ことで英語力は伸びるという確信があります。高い英語力を身につけようとされるならば、正確な読みをないがしろにしてはいけないと思います。
posted by cosa at 23:52| Comment(0) | 達人の視点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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