2007年07月16日

達人の視点 #7

第7回は昭和女子大学教授の金子朝子さんです。
なぜ英語を学ぶのか
何かを考えている時を想像してみてください。声には出しませんが、日本語を使って考えをまとめていませんか?私たちは、論理的な考察や類推を「言葉」を通して行っているのです。「言葉」は、あなたの思考の源です。そして、言語を学ぶことは、その思考の源を豊かにすることです。

人間のものごとの見方・考え方は、「言葉」と深く結びついています。英語を学ぶことは、同時に英語の背景にある英米文化の見方・考え方を知ることです。日本語だけでは視力検査の時のように、片方の目だけでものを見て考えているのと同じですが、英語がわかると、双眼鏡を使って遠くのものを見られるように、より広い視野で考えられるようになります。

例えば、exceptionalという単語について考えてみましょう。日本語で「例外的な人」と言うと、悪い意味で普通の人とは違って扱いにくい人のことを指すことが多いのですが、英語のexceptional personは、ヘレン・ケラーやアインシュタインのような天才のように、よい意味で普通の人とは違った人のことを指します。英語文化の中では、個人がより個性的であるほうが高い評価を得ますが、それが、単語1つにも現れています。

英語をなぜ学ぶのか。その答えは、直接の情報交換や、趣味、仕事などに生かせるという実質的な利点だけではなく、より積極的に、より大きな視野でものごとを見聞きし、世界を体感することができるようになるという点にもあります。英語を学ぶことはあなたがこれからの将来、より豊かな人間に成長し、より多くの成功のチャンスを得て、夢を実現するための準備なのです。
金子朝子『中学総合的研究英語』旺文社
英語を学ぶことに意味を見いだすことは容易ではありません。中高校生はもちろん、英語を教える教師でさえそこまで考えていないかもしれません。いくら英語がlingua franca of the world(世界の国際語)であると言っても、homogeneous country(単一民族国家)に住む日本人には学習意義を見いだすのはちょっと難しい。さらには一部の日本人にとって英語は受験ツールにすぎないかもしれません。でも言語学習はもっと豊かなものにつながっていると思うのです。言葉を通じて思考を豊かにし、広い視野を得ることができる。言語学習って素敵ですね。
posted by cosa at 03:54| Comment(0) | 達人の視点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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