2011年02月03日

達人の視点 #26

約2年ぶりとなる第26回は、7年間のひきこもり留学後、TOEIC990を24回取り続けているという"イングリッシュ・モンスター"菊池健彦氏です。
英語の勉強をするというのは、知らなかった単語を覚えたり、聞き取れなかった英文を何十回も聞いたり、あやふやだった文法の知識を確認することをいうのであって、2時間ぐらい時間をとって試験問題をやるっていうのは、いわば"健康診断"を受けているようなもの。健康診断を何十回、何百回受けたって、健康にはならない。今、自分がどれぐらい健康かがわかるだけなんだ。
菊池健彦『イングリッシュ・モンスターの最強英語術』集英社

この本に書かれているエピソードはどれも愉快、痛快で、楽しく読ませていただきました。母音を写真で自ら示す姿には声を出して笑わせてもらいました。こうしたエンターテイニングな要素がある一方で、英語学習に対してとてもまじめで、至極真っ当で当り前のことを主張なさっているので安心しました。英語学習者はみな、地道な作業を繰り返していく中で高い英語力を身につけた、氏の努力を見習うべきです。「努力できることが才能」と言ったのは松井秀喜選手のお父様でしたか、それを英語学習を通して菊池氏が体現しています。本物の努力だけが本物を作るということです。書店に棚に並ぶ「1日○分でマスター」「CDかけ流すだけ」などという甘言には脇目もふらず、本物の努力を継続していきましょう。
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2009年02月28日

達人の視点 #25

第25回は主宰されている竹岡塾の他に駿台予備校や私立高校の教壇にも立っておられる竹岡広信さんです。
私の友人で、英語がとてもよくできる人がいるのですが、彼は英語の辞書を5冊くらい持って、各部屋やトイレにまで置いています。思い立ったらすぐ調べるのですね。それくらい辞書と仲良しになれば、単語力は必ず向上すると思います。
『竹岡広信の英語の頭に変わる勉強法』中経出版

英語辞典の活用頻度はその人の英語力に大きく関わってきます。「疑問に思ったらその場で則調べる」のは鉄則。わずかな努力を怠ってはいけません。絶好のきっかけを逃してしまえば、同じチャンス(同じ疑問)は当分巡ってこないかもしれません。細かな機会を逸することなく、こまめに辞書を引いていれば、言葉への感覚が鋭くなり、必ず英語力向上に貢献してくれると思います。

語句を調べる機会をみすみす逃さないためにも、辞書は手近にないといけません。わたしの場合、手を伸ばせば届くところに辞書が英和、和英、英英が、トイレにも英和辞書2冊が置かれており、パソコンのHDDには4冊の異なる辞書が入っています。またカバンにはつねに電子辞書を忍ばせています。

辞書は「引く」ためだけにあるのでなく、「読む」ことにその醍醐味があると思います。目的の語義を探し出すだけでなく、その項目の前後にある語にも目をやることで、目的以上の発見があり、それが言語へのさらなる興味を駆り立ててくれます。また、未知語を調べるためだけではなく、基本的な語ほど使い方や語義は多様です。その語の全体像をつかむには辞書をしっかり読むことが欠かせないと思います。

辞書は購入時からさらに進化させることができます。引いた語義や例文をハイライトして足跡を残したり、辞書には掲載されていない情報を書き足したりしていくことが可能です。辞書の可能性を引き出していく作業もまた楽しいではありませんか。

追記
辞書の使い方に関して紙面を割いて熱のこもった記述がされている英語学習本は総じて良質なものが多いように思います。
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2008年11月22日

達人の視点 #24

第24回は『奇跡の英単語(祥伝社)』他多数の著書で有名な長崎玄弥さんです。以下はジョイ・イングリッシュ・アカデミー学院長浦島久氏のブログの浦島久の玉手箱より一部引用させていただきました。
一日一語覚えたら、星を一つ拾ったと思ってください。
それを口に出したら、心の空に輝き始めます。

言葉は使わなくてはだめ。
声を伴わない言葉は、眠っています。

話す内容にこだわってはだめ。
心に浮かぶことをなんでも言ってください。

英語を話すごとに、あなたは地球から遠ざかります。
日本語はあなたの地球、そしてあなたはその引力の奴隷。

私は独りのときも、英語を話しました。
そして快速力で、地球圏外に逃れでました。

そこに私が作った小さな星。
それは英語だけの星でした。

帯広の夜空はきれいです。
星がキラキラとまたたいています。

それを見たら思い出してください。
一日も早く日本語の引力を断ち切ろうと。
長崎玄弥 (英語教育者)

これは氏が浦島久さんに送った自作の詩だそうです。長崎さんの語彙量は相当なもので、20万語以上あったとも言われています。常人が達し得ないような高みにまで上り詰めた努力の天才。周りに惑わされず常に視線を上に、英語力を貪欲に求めていった方だったのでしょう。オーラを感じるような素敵な詩です。
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2008年11月11日

達人の視点 #23

第23回はライティング対策について国連英検対策本より抜粋いたします。
日本の英語学習環境においては、普段から英文を書くという機会が絶対的に不足している。この点を補う必要がある。特に国連英検対策としては英字新聞の活用が有効になる。利用法の一例としては、まず文法の基礎をしっかり固め、その後英文新聞の論説記事を使って、通常の読んで理解するという視点ではなく、どんな構文と語彙をどういう風に使っているか、文と文のつながりは、全体的なまとまりは、論理の展開は、という視点でじっくりと見つめてみることだ。またできればそれを意識しながら自分の手で書き写してみる。こういった練習を続けることで、機会不足を補うことが出来る上に、いい英文、パラグラフが書けるようになってくる。
服部孝彦監修『国連英検特A級・A級対策』三修社

「センテンス、パラグラフ、エッセイを自らの手で書く」というゴールを意識することで、英文の読み方は大きく変わってきます。意味がわかればいい、トピックがつかめればいい、そういった意識で英文を読んでいては、英語力がそのレベルに留まってしまう。数ある類語の中からなぜその語を選択したのか、さまざま表現方法のなかでどうしてその構文を使用したのか。達意の英文を書写することで、たくさんの発見をすることができるのです。

英文を書き写す作業は時間がかかります。黙読と比較して読むスピードは相当落ちます。でも速度を落とすからこそ、速読では見落としてしまうようなディテールへの気づきが得られるのだと思います。英語による発信力に磨きをかけるため、まずは英文の書写からはじめてみませんか。
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2008年09月09日

達人の視点 #22

第22回は英語とスペイン語の通訳ガイドをなさっている志緒野マリさんです。彼女のホームページはこちらです。
とあるオジサマがおっしゃった。奥さんに言われるそうだ。「試験、試験って、何でそこまで受けるのよ」と。彼は「合格の時のあの喜びは、経験した者にしかわからん」と、いつも言い返すそうだ。

そうだよねぇ。あの合格の時の喜びったらもう、ウッシッシッ……と一人でニタニタ、心浮き浮き、天にも昇る心地だよなぁ。あれは、初恋のキッスよりも甘いと思う。絶対にそう思う。せっかく勉強するなら、ぜひともあの蜜の味を知ってほしい。
志緒野マリ『英語をモノにしたい人の最短学習法』祥伝社黄金文庫

英検合格やTOEICのハイスコア等の大きな目標に向かって日々学習に励んでらっしゃる方にぜひ届けたいメッセージ。志緒野さんは軽快な語り口が特徴ですが、試験突破の喜びを表したこの言葉は今まさに単語暗記や過去問に懸命に取り組んでらっしゃる方に読んでいただきたい。合格や目標達成の喜びは何者にも代え難いもの。まさに天にも昇る心地です。苦労や挫折があればこそ「合格」は輝きを増します。努力の先にある栄光を信じてがんばってください。
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2008年09月07日

達人の視点 #21

第21回は英語学習お助けサイトRomy's English Cafeを運営なさっている有子山博美さんです。
英語習得は、巨大なジグソーパズルを完成させるのと似ています。初めはなかなか全体像を把握できず、膨大な数のピースを前にうんざりしてしまうかもしれません。一つのピースを当てはめるのに、ものすごく時間がかかったりもします。

しかし、一つずつ着実に当てはめていけば、その分パズルは必ず完成に近づきます。また、残りのピースが少なくなればなるほど絵柄が見えてくるので、作業は加速度的にラクに、スピーディーになっていくのです。
(中略)
英単語や英文法、発音やリスニングといった土台を築く作業は、砂を噛むようなツライ作業かもしれません。けれど、その先には、努力した人しか味わえない、excitingな世界が広がっています。
有子山博美『留学しないで、英語の超★達人!』中経出版

英語学習に真摯に向き合ってきたからこそ出てくる言葉だなあと感じます。わたしは英語学習を「登山」に喩えましたが、有子山さんは「パズル」に。なるほどなあ。この記事をご覧のみなさまは英語学習を何にたとえますか?
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2008年06月19日

達人の視点 #20

第20回は科学的教育グループSEG代表取締役の古川昭夫さんです。
私たちは、英語ができる人の話を聞いたり、実際に私たちの目の前でみるみる英語ができるようになった人を観察して、「英語の力は英語の吸収量に比例している」と確信しています。
古川昭夫・河手真理子『今日から読みます英語100万語!』日本実業出版社

ここで注目すべきは「吸収量」という表現。学習方法でなく学習時間でもなく「吸収量」です。自分に合ったやり方と素材で、効率よく英語の吸収量を上げていきたいですね。

われわれは食べ物からさまざまな栄養素を摂取しています。食べ物の上手な組み合わせによって、ビタミン等の栄養を効率よく身体に取り込むことができます。例えば、ビタミンDを同時に摂るとカルシウムの吸収率が高まるといわれます。同様のことが英語力にも言えるのではないでしょうか。リーディングだけ一生懸命に鍛えるよりも、読む学習と同時にライティングやリスニングなど他技能の学習を組み合わせることによって、英語の吸収率を上げることなります。結果として英語力全体を効率よく引き上げることになると思うのです。食事も英語力もバランスが大事。健康を保つために1日食品30品目の摂取が推奨されますが、英語力維持または向上のために、好き嫌いせずさまざまな素材にトライしていきたいものです。
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2008年04月26日

達人の視点 #19

第19回は"同時通訳の神様"として知られる國弘正雄さんです。
「音読は何回位すればいいのですか?」というのも、よく尋ねられる質問です。「一寸座れば一寸の仏」と道元禅師が唱えているように、1回やれば1回の効果、100回やれば100回の効果があると考えていいでしょう。「やればやるほど効果がある」わけです。ですから、その教材内容が「知的記憶」ではなく「運動記憶」になるまで練習してください。ポイントは、「わかる」ようになるだけでなく、その教材内容が「使える」ようになるまで練習することです。
國弘正雄監修『別冊宝島 英語しっかり上達!音読ドリル』宝島社

音読の学習効果については今さら私が述べるまでもないでしょう。語学において、インプットとアウトプット両方のバランスが大切だといわれます。幼児が言葉を覚えていく過程を例に考えるとわかりやすいと思いますが、子供はたくさん聞いてたくさん話します。シンプルですが、そのサイクルを飽きることなく何度も繰り返して言葉を獲得していきます。このようにインプットとアウトプットをバランス良く行い、しかも大量に繰り返すことのできる方法、それが「音読」だと思います。音読は最初の数回が「インプット」作業なのですが、回数を重ねるうちに「アウトプット」作業に変わっていく。國弘先生は、それを「知的記憶」と「運動記憶」という言葉で表現されていますが、同じことだと思います。

どんなトレーニング方法も学習者側が「なぜそれがいいのか」を意識することが大切です。「あのダイエット法を試してみたけど効果がなかった」とか「この記憶術は使えない」などと言う人がいますが、もしかすると理論の不十分な理解のために効果が現れないだけかもしれません。トレーニング方法の意味や意義を理解した上で実践するからこそ、十分な学習効果を引き出すことができるのではないでしょうか?
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2008年04月16日

達人の視点 #18

第18回は会議・放送通訳者である石黒弓美子さんです。
英語を身につける第1の秘訣は、なんと言っても学習を継続することです。当たり前のことですが、その当たり前が容易ではありません。英語は、世界の共通語、英語を駆使できれば、さまざまな国の人たちと話ができるし、視野を広げることができる、海外に行っても困らないし、お給料の良い仕事にも就けるはずだと、動機付けはさまざまですが、筆者にとっての最強のモティベーションは、こうした理屈よりも何よりも英語の面白さ、魅力を発見できたことで、それが最大のプッシュ・ファクターpush factor(学習を後押しする力)でした。「好きこそものの上手なれ」というのは、好きだからこそ上手にできるということではないと思います。好きだからこそ、大変であっても探求を継続できる、だから上手になるという意味だと思うのです。
草柳益和監修『プロが教える英語の勉強法』法学書院

英語力では月とスッポンですが、push factorは石黒さんと全く同じです。英語を学び続ける理由、それは英語の面白さ、魅力を発見できたから。それが最強のモチベーションであり、英語学習の原動力。

生徒や同僚の先生方に「英語が好きになったきっかけ」を聞かれますが、私の場合、英語の音の「かっこよさ」に惹かれたのでした。英語の成績が特別によかったわけではありません。学生時代に魅力的な先生に出会ったわけでもありません。ただ1つの単語の響きに魅せられただけ。ある歌の歌詞にあったtranquilityのかっこよさに。それから英語を英語らしく発音することが面白くなったんだと記憶しています。今では私にとって英語の魅力は音の響きだけでなく、他にもいくつか挙げられます。でもいちばん最初のきっかけはこのように些細なものだったんです。
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2008年03月19日

達人の視点 #17

第17回は達人の視点 #14にも登場している言語学者の黒田龍之助さんです。
でも、「いったい、どうして語学なんかやってるの?」といわれたら、それだけはすぐに答えられる。だって、カッコいいから。「カッコいい」なんて表現、使っていてちょっと恥ずかしい。「面白い」とか「興味深い」とか、もっともらしい表現は他にもあるはず。それでも、あえて「カッコいい」にする。そう、カッコいいから、語学をやりたい。「カッコいい」というのは、実はとても大切な感覚ではないか。なにかを始めようとするとき、この「カッコいい」はバカにできない。十代や二十代といった若い世代だけではない。いい歳をしたオジサン、オバサンだって、この「カッコいい」という感覚が、行動を起こす密かなきっかけになっているように思えるのだ。
黒田龍之助『語学はやり直せる!』角川oneテーマ21

語学ができるってやっぱり「カッコいい」。そうでなくちゃ英語学習の魅力は確実に薄まりますね。英語に限らず外国語を学ぶ多くの方が、それぞれに「カッコいい」理想の姿を描いて、おのおのが日々修行に励んでらっしゃることでしょう。黒田さんは「密かなきっかけ」と表現してらっしゃいますが、英語学習にこのカッコよさがなかったら私はきっとやってなかったでしょう。カッコよさは語学の魅力です。
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2008年03月16日

達人の視点 #16

第16回は東京・渋谷にある寺子屋英語塾「平岡塾」からのメッセージ。
読むことは外国語学習の基本です。読めなければ書けず、書けなければ話せません。ひと口に「読む」といっても、やみくもに読めばいいというものではありません。教材の選択と学習法を誤っては効果的な上達は望めません。良質の英語を暗誦・精読・多読する、その量のバランスが重要です。「習うより慣れろ」ではなく、「慣れるまで習え」という姿勢で読みましょう。
平岡塾『日本の「ダメ英語」を叩きなおす』主婦と生活社

一般に、大人の英語学習といえば、「英会話」を指すことが多いように思います。話すことに軸足においた学習ですね。インタラクティブに話すことの楽しさやスピーキングの必要性を否定しませんが、話す学習だけではインプット量が不足します。外国語学習という視点で考えたときに、読むことを中心に据えた学習方法が最も効果的でしょう。母国語の学習においても読むことを中心に学習は進んでいきます。このことからもリーディング学習の絶大な効果は自明の真理と言えるのではないでしょうか。またここに引用した言葉の最後にあるように、「習うより慣れろ」ではなく、「慣れるまで習え」だ、という部分には非常に共感をおぼえました。
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2008年01月18日

達人の視点 #15

第15回はトフルゼミナール・テイエスイングリッシュセンター専任講師の川端淳司さんです。
「私はリスニングが苦手なんです」というように、「苦手」という言葉を使う人が多い。でも、苦手というほど英語に取り組んできただろうか。リスニングが苦手だと結論づけられるほど、たくさんの英語を聞いてきただろうか。読むのが苦手と言えるほど大量の英文を読んできただろうか。たいていの人は、それほど多くの英語に接していないのに、自分で苦手だと思いこんでいるだけだ。今から、気持ちを新たに英語学習を始めようとしているなら、もう「苦手」を口にするのはやめたほうがいい。
川端淳司『TOEICテスト900点をめざす英語学習法』テイエス企画

ついつい口にしちゃうんですよね、「●●が苦手です」って。練習にかけた時間や練習した量を意識することはきわめて大事。現在の私はライティングとスピーキングが弱点ですが、確かに練習量と練習時間があまりに少ない。そして少し前まではリスニングが弱点でしたが、練習の結果、英検1級の問題でも8割は獲れるようになりました。学習方法にこだわる前に、量へのこだわりが欠かせないですね。
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2007年10月23日

達人の視点 #14

第14回は言語学者の黒田龍之助さんです。
外国語学習にとってもっとも大切なこと、それはやめないことである。「続けること」なんていう積極的なものではない。とにかくやめない。諦め悪く、いつまでたってもその外国語と付き合っていこうという、潔くない未練たらしい態度が必要なのである。
黒田龍之助『外国語の水曜日』現代書館

これは私にはすごく「救い」になった言葉です。「継続は力なり」とは言いますが、人は挫折するものです。私は何度も英語の勉強を止めそうになりました。もうこれくらいでいいかなと幾度も思いました。挫折はしたけれど決してやめなかった。あきらめなくてよかった。今の英語力があるのはこの黒田さんの言葉のおかげです。これからも英語はやめません、絶対に。
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2007年08月15日

達人の視点 #13

第13回はジャパンタイムズ社の伊藤サムさんです。
単語の意味は文中から「つかむ」
単語の真の意味は、辞書の中にはありません。英和辞書に載っているのは「訳語」にすぎず、英英辞典にあるのは「定義」にすぎません。単語の真の意味は、文章の中にしかない抽象概念です。
伊藤サム『NEWS DIGEST Beginners VOL.1』The Japan Times

「英単語を覚えるのに最適なのは単語帳だ」「英文を大量に読む中で身につけるしかない」「英英辞典活用こそ英語学習の王道だ」「例文を何度も音読して身につけるべき」等々、語彙習得方法に関する議論は尽きません。さまざまな人が自らの経験を元に【最良の方法】について説いています。結局どんな方法が一番良いのでしょうか?

私はどんな方法も有効で有益だと信じています。英語レベルによって、その人の性格によって、目標とする英語力によって各種メソッドを使い分けるのがよいのではないかと考えます。中級以上を目指すなら英英辞典を活用できないといけないでしょう。でも初級者や受験生にとって英単語帳が短期間での語彙習得に向いています。さらには語彙学習と平行して英文をたくさん読むことで語彙の定着を図る必要があります。兎にも角にも1つの方法にこだわり過ぎてはいけないと思うのです。いろいろと試しながら、その時その時の自分にあった語彙強化の方法を模索していくしかないのではないでしょうか。

今回の伊藤サムさんの言葉は、単に英単語暗記法のついて語ってらっしゃるわけではない。言葉は生きており、意味は文脈に依拠している。このことを書き手の側から指摘して下さっている。読者側は大いに意識すべきことだと思います。
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2007年08月02日

達人の視点 #12

第12回は英語学校講師の鈴木康さんです。
大事なことは、大量の英文に接する中で英語の思考に慣れ、同時にそこに含まれる語いをたくさん身につけていくことです。それが成功への最も確実な方法です。
鈴木康『english x english ネイティブ式最適学習法』Linkage Club

鈴木さんは、The Japan Times記者の伊藤サムさんと同様に、やさしい英語の大量インプットを推奨されています。有名なSSS英語学習法もまた、やさしいペーパーバックを使って多読とシャドーイングによる英語力強化を薦めています。

目指すべき英語レベルにもよると思いますが、日本人英語学習者の多くに欠けているのは大量の英語インプット。リーディングやリスニングを通じての入力不足を多くの専門家が指摘しています。達人たちの言葉を肝に銘じて、英語の大量インプットにひたすら打ち込みたいと思う今日この頃です。
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2007年07月31日

達人の視点 #11

第11回は予備校講師の池田和弘さんです。
私はこれまで仕事などを通じて数多くの"達人"たちと出会ってきたが、彼らに一様に共通している点は、"鬼のようなインプット"である。…1日3時間やそこらのリスニングは当たり前。日曜日などは朝から晩まで国際誌や英字新聞を読んでいる。
池田和弘『TOEIC最強の学習法』日本実業出版

私の想像をはるかに超えて、達人たちは圧倒的なインプット量を日々こなしているのだなあ。インプット不足を痛感します。英語を読んだり、聴いたり、覚えたりする量を爆発的に増やしていきたい。とくにリーディングをもっともっとやらねば。
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2007年07月30日

達人の視点 #10

第10回は立教大学教授の松本茂さんです。
100メートル走のベスト記録を0.1秒縮めるための練習をしたとしよう。ふだんあまり運動していない人は真剣に練習をするだけで、記録はすぐに縮まる。しかし日本記録保持者は、普通の人の何倍もの練習量をこなさないと、記録を縮めることはできない。

このことはスポーツだけでなく、英語学習にも当てはまる。つまり上級者になればなるほど、伸び率が鈍るのである。初級レベルの間は、勉強しただけの結果がすぐに出て、自分自身が英語ができるようになってきていると実感できるのに比べ、上級レベルに近づくにつれ、壁が越えられないといった状況に陥る学習者が多い。とてもイライラする。あせる。

この壁を打ち破るには、基本的には豊富な練習量しかない。つまり、英語にふれる絶対量を増やすことである。しかし、漫然と練習を増やしても、これでよいのだろうか、という疑問が頭をよぎる。こんな不安感は上級者であれば誰でも経験しているはずだ。
松本茂『速読速聴・英単語 Advanced 1000』増進会出版

今は上級者に近づいている時期なのだと自分を励まし自分を信じて、0.1秒のために日々精進したい。
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2007年07月20日

達人の視点 #9

第9回は専修大学教授の田邊祐司さんです。
読書と平行してよくやったのは英文音読です。…音読をすると、それだけで何か非常に豊かな一日が始まるような感じがしますし、朝、声を出すことそのものが、その日の授業への準備だと思っています。「音読→暗唱」へと追い込んだ作品・引用句は数知れず、それらはすべて血肉になっております。
田邊祐司『がんばろう!イングリッシュ・ティーチャーズ』三省堂
英文音読の学習効果は今やだれもが認めるでしょう。昨今の音読ブームも手伝って、英語学習に音読を取り入れる人は増えているのではないでしょうか。文法書を片手に問題を解いたり、単語帳で単語を覚えたりという作業に比べて断然取り組みやすい。これは音読が学習方法としてとても優れている点だと思います。他のどの方法よりも英語学習時間を増やすきっかけになりえます。さらには言語学習にはスポーツと同じように運動的な側面があり、それを伸ばすのに音読という学習方法は大きな貢献をしてくれると思っています。英文を返り読みをせず後ろへ後ろへと読んでいくためには、音読を繰り返すのが効果的です。また、音読スピードをあげることにより聴解力アップも期待できます。そして何よりも音読は楽しい。声を出して文を読むことは脳によいのはもちろんのこと、きっと身体にもよいのではないでしょうか。音読は言語学習の万能選手です。
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2007年07月17日

達人の視点 #8

第8回はポリグロット外国語研究所所長の猪浦道夫氏です。
語学力を生かす仕事で成功した人は、どこかである時期、一心不乱に努力した時期があるものです。ですから、まずは志を高くもって、一年間でもいいですから、禁欲的な気持ちになって徹底的に自分を追い込んで語学の勉強に励んでみてください。
猪浦道夫『語学で身を立てる』集英社親書
程々の努力は誰でもできる。一心不乱に、禁欲的に、本気で取り組む時期は必要です。学習量がクリティカル・マスに達しないかぎりいけないのでしょう。そう考えると、私は英語と戯れているだけで、正々堂々と向き合った勉強ができていません。できない言い訳は山ほど思いつきます。プロはそれらを乗り越えた人たちなのでしょうね。イアン・ソープが「ベストを尽くしたと思えれば何もいらない。レースで1位になろうと、2位、3位だろうと関係がない。大事なのは、自分ができるかぎりのベストをつくしたかどうか。努力の天才になりたい」 」といっています。私はせいぜい「努力のバカ」くらいにはなりたいと思います。
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2007年07月16日

達人の視点 #7

第7回は昭和女子大学教授の金子朝子さんです。
なぜ英語を学ぶのか
何かを考えている時を想像してみてください。声には出しませんが、日本語を使って考えをまとめていませんか?私たちは、論理的な考察や類推を「言葉」を通して行っているのです。「言葉」は、あなたの思考の源です。そして、言語を学ぶことは、その思考の源を豊かにすることです。

人間のものごとの見方・考え方は、「言葉」と深く結びついています。英語を学ぶことは、同時に英語の背景にある英米文化の見方・考え方を知ることです。日本語だけでは視力検査の時のように、片方の目だけでものを見て考えているのと同じですが、英語がわかると、双眼鏡を使って遠くのものを見られるように、より広い視野で考えられるようになります。

例えば、exceptionalという単語について考えてみましょう。日本語で「例外的な人」と言うと、悪い意味で普通の人とは違って扱いにくい人のことを指すことが多いのですが、英語のexceptional personは、ヘレン・ケラーやアインシュタインのような天才のように、よい意味で普通の人とは違った人のことを指します。英語文化の中では、個人がより個性的であるほうが高い評価を得ますが、それが、単語1つにも現れています。

英語をなぜ学ぶのか。その答えは、直接の情報交換や、趣味、仕事などに生かせるという実質的な利点だけではなく、より積極的に、より大きな視野でものごとを見聞きし、世界を体感することができるようになるという点にもあります。英語を学ぶことはあなたがこれからの将来、より豊かな人間に成長し、より多くの成功のチャンスを得て、夢を実現するための準備なのです。
金子朝子『中学総合的研究英語』旺文社
英語を学ぶことに意味を見いだすことは容易ではありません。中高校生はもちろん、英語を教える教師でさえそこまで考えていないかもしれません。いくら英語がlingua franca of the world(世界の国際語)であると言っても、homogeneous country(単一民族国家)に住む日本人には学習意義を見いだすのはちょっと難しい。さらには一部の日本人にとって英語は受験ツールにすぎないかもしれません。でも言語学習はもっと豊かなものにつながっていると思うのです。言葉を通じて思考を豊かにし、広い視野を得ることができる。言語学習って素敵ですね。
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2007年07月08日

達人の視点 #6

第6回は英文学者であり東京外国語大学名誉教授の河野一郎さんです。
誤訳を防ぐ一番有効な手段は、ともかくも辞書を引いてみること。最近の辞書はきわめてよくできているし、まさかと思うような表現もきちんとひろって収録しているので、誤訳の大半は翻訳者の怠慢と言ってよい。
河野一郎『誤訳をしないための翻訳英和辞典』DHC

辞書をこまめに引いて調べるという行為は基本的なことです。しかし未知語は調べても、平易な語句を引く手間を惜しみがちです。河野氏の著書から1つ例をあげますと、"May and December"。May(5月)December(12月)を組み合わせて使えて場、May and December marriage(年の差婚)のようになるのです。若い女性と年取った男性との結婚のことを指すのだそうです。Mayは人生の春、Decemberは人生の冬を、それぞれ比喩として使っているわけですね。こうした平易な語句にこそ注意を払わなければいけません。翻訳家の方々でも誤訳をするくらいなのですから、素人であればなおさらこまめに辞書を引かなければならない。それも何冊もの辞書を引き比べるくらいでないといけないと思います。もちろん自戒を込めてこれを書いています。手元にある辞書で調べたところ、"May and December"が載っていたのは『英辞郎第2版(アルク)』だけでした。コーパスでひっかからない語句は最新の辞書からはじかれてしまうようですね。なかなか味わいのある表現なのに…。
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2007年07月01日

達人の視点 #5

第5回は予備校講師の安河内哲也さんです。
音読、ディクテーション、英単語の暗記など、やって当たり前だと思われる伝統的な英語の勉強法があります。それを何を今さら、と思われるかもしれません。もっとほかにも、「みるみるリスニングがつく○○勉強法」とか「10時間でTOEIC600点が取れる××勉強術」といった手っ取り早そうな方法が、毎年のように次々と発表されています。しかし、その種の一過性の方法より、時を超えて生き残った方法にはそれなりの理由があるし、実際に効果があるというのが、あらゆる勉強を試みて、あらゆる失敗を経たうえで私が得た結論です。
安河内哲也『おとなのやりなおし英語学習法』学研

オーソドックスな学習法を自分なりに工夫して、独自の勉強法、勉強習慣を確立することが大切。目新しい手法を次々と追いかけても英語は上達していかないでしょう。いつまでも学習法のせいにしてしまう。もちろん暗記法や速読の技術には「コツ」が存在します。しかしそのコツを習得するにも絶対な練習量の確保が必要。結局は英語学習に対する覚悟がいるのではないでしょうか。
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2007年06月22日

達人の視点 #4

第4回は東京大学名誉教授の行方昭夫さんです。
どうして私が正確な読みにこだわるかといえば、せっかく外国語を学ぼうとするのにハウ・ツーだけでは物足りないと思うからです。もっと人間としての成長を視野に置きたいのです。ややむずかしい英文を、辞書を引き文脈を考え、文化的背景を考慮し、執筆者の発想法を探るなどして、日本語として意味の通る文章にする(あるいはその逆の英文を書く)ことが、複眼で物を見、表面の言葉にだまされずに言葉の持つ真の意味を考える力を身につけさせる、と私は考えています。このような英語のセンスを身につけることが、国際人として望ましいのです。
行方昭夫『英文の読み方』岩波新書

近年は英語4技能のうち「聴く・話す」に軸足を置いた英語学習者が多いのではないでしょうか。いわゆる英会話の学習です。ビジネスの現場で必要に迫られている方もたくさんいらっしゃるのは想像できます。しかし「読む」力をないがしろにして高度な英語力、ひいては会話力が身につくはずもありません。なぜなら4技能は相互に関係しているからです。英文を読むのは苦手だが会話なら大丈夫などということはありえない。自戒を込めて書きますが、英語をうまく話せないのは書く力が弱いからです。聴けないのは読む力が弱いからに他なりません。私は「大量の英文を精読すること」と「辞書をこまめに引くこと」で英語力を磨いてきました。まだまだ未熟な英語力ではありますが、「読む」ことで英語力は伸びるという確信があります。高い英語力を身につけようとされるならば、正確な読みをないがしろにしてはいけないと思います。
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2007年06月19日

達人の視点 #3

第3回はAll About「英語の学び方・活かし方」のガイドをしていらっしゃる川本佐奈恵さんです。
Q.英語、どうやって勉強したらいいの?
A.自分にあった英語学習法を探しましょう。

一番いいのは、自分で自分に合った方法を見つけること。でも自分に合った方法を見つけるまでには、いろいろ試してみないと、結局はそれが自分に合った方法なのかどうかわかりません。
少し時間がかかりますが、あせらずに、自分に合った英語学習法を探していきましょう。
川本佐奈恵『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』ベレ出版

「英語の勉強の仕方がわかりません」
中学生または親から受ける相談の第1位はダントツにこれです。ほとんどの場合、自らの学習時間の不足を隠蔽するための隠れ蓑として使われているように思います。親鳥からのエサを求めて口を空けている雛と同じです。いつかはそれが与えられると甘えているだけなのだと思います。自分で掴むしかない。試行錯誤を繰り返す中でしか勉強の仕方は見つかりません。現代の日本では溢れんばかりの情報を簡単に手にすることができます。インターネットを使えば、お金をかけず、さまざまな学習法にいくらでもアクセスすることができます。学習法がわからないわけではなく、研究心が足りないのです。
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2007年06月15日

達人の視点 #2

第2回は英語コーチングスクール『プレゼンス』会長の杉村太郎さんです。
私にとってノートとは、自分がまだ理解できていないこと、頭に入っていないことを書きとめておく道具です。すでに頭に入っていることを書くのは、時間のムダ。何が理解出来ていないか、ノートを見ればすぐわかるようにしておくことが大事なのです。
杉村太郎『できる人の英単語長&ノート術』アスコム

ノートは何のために作るのか。この視点を欠いたまま漫然とノートをとっている生徒が多い。書き写すのが彼らの義務になっているかのようです。もちろんノートをとること自体に学習効果はあるでしょう。しかし、それだけではノートを十分に活用しているとはいえない。

弱点を克服するため、解いた問題を分析するためにノートを生かしたいですね。単語を覚えるために必要な情報を辞書で調べて書き出す。間違った問題の解説を書き写す。気の利いた表現を書き貯める。語呂合わせや語源を書き留める。すべては理解を助けるためです。その記録を綴ったものがノートであり、ノートを作ることがあなたの英語学習の効果を上げてくれるのです。
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