2010年04月22日

単語暗記指導

単語暗記の効率を上げる方法として、私は以下の4ポイントを挙げます。

1. Repeat it! 繰り返しなさい
繰り返しに勝る記憶術はありません。「単語が覚えられない」と嘆いている暇があったら、繰り返しを増やしましょう。

2. Exercise it! 五感を活用しなさい
できるだけ多くの感覚を駆使することで暗記効率が高まります。音読と筆写を組み合わせると、目口耳手の4つの感覚を一度に使うことができます。

3. Check it! 定着を確認しなさい
単語によって覚えやすさに差があります。練習回数を一律に決めて暗記に取り掛かるよりも、覚えにくい単語により多くの時間と労力を注ぐべきです。一定の回数を練習したら、定着度を確認するためにテストをしてみるとよいでしょう。

4. Time it! 時間制限を設けなさい
物事を覚えるには集中力を要します。その集中力を最大限に引き出すために制限時間を設けて取り組むとよいと思います。
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2009年07月27日

オレ目指します!

昨日の授業後、高校生K君との会話。

「オレ、先生を目指します」
「英語の先生になりたいんだね。Kだったらいい先生になると思うよ」
「そうじゃなくて、‘先生’を目指します。」
「えっ?私を目標にしてくれるってこと?」
「そうです。先生みたいになりたいってことです」
「Kなら私の英語力を超える可能性は大いにあるよ。」

教師冥利に尽きる言葉をいただきました。素直にうれしかった。誇らしい気持ちになるとともに、教師が与える影響についてあらためて思い知らされました。生徒の憧れとなる「英語力」を高める努力が欠かせないし、説明に使う言葉にもっと気を配らないといけないなと思いました。
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2009年06月08日

頭韻法

Wikipediaによれば、alliteration(頭韻法)とは「連続する単語(正確にはストレスを置くシラブル)が同じ音の子音または文字で始まるもの」と定義されています。Nursery Rhymes(マザーグース)の代表的早口言葉Peter Piperがその典型と言えるでしょうか。
Peter Piper
Peter Piper picked a peck of pickled peppers;
A peck of pickled peppers Peter Piper picked.
If Peter Piper picked a peck of pickled peppers,
Where's the peck of pickled peppers Peter Piper picked?

連続する同じ子音の響きが心地よさを醸し出してくれます。シンプルな音の組み合わせによって、小さな子どもにも親しみやすいようキャラクター名に多用されています。ディズニーキャラクターのMickey MouseやDonald Duck。Harry Potterの一部のキャラクターが頭韻を意識して名付けられているようです。Minerva McGonagall, Luna Lovegood, Severus Snape, Filius Flitwick, Quirinus Quirrellなど。「はてしない物語」の主人公Bastian Balthasar BuxはすべてBではじまっています。映画Back to the Futureの主人公はMarty McFly。スポーツのチーム名にも頭韻法は見られ、大リーガーである福留孝介選手が所属するのがChicago Cubs。じつに多くの例が存在するのだと驚きます。

この「頭韻法」を活かして英語の授業ができないかと思いウェブを検索してみると、実践例が見つかりました。中学校でALTがなさった授業。alliterationをゲームに仕立てるアイデアはうまいなあ。私も早速やってみたいと思いました。
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2009年05月26日

Magical Number Seven

心理学者のGeorge Miller氏が発見したというMagical Number 7±2。短期記憶において、人は一度に7±2(5〜9)までのことしか記憶できないといいます。

世の中はこの規則をうまく利用しています。郵便番号や(市外局番を除いた)電話番号、そして音階もそうです。俳句や川柳の韻律も五・七・五。7というのは人間にとって心地よいリズムを生み出すのでしょう。「マジカルナンバー7」の例をいくつか示すことで、「人間は一度に7つまでなら覚えられるもの」と信じ込ませることもポイントです。

英語指導においては、この「マジカルナンバー7」の規則を上手に使っていきたいものです。ABCの歌は26文字のアルファベットを7つずつ区切って歌にしています。次に曜日がMondayからSundayまで7つです。代名詞もIからtheyまで7種類あります。英文を作るには主語と動詞が欠かせませんが、be動詞の形は原形beや過去分詞形beenを含めると全部で7つあります。

他にも、ぴったり7とはいきませんが、基本事項は大概7±2に収まります。疑問詞は基本的に(what/who/when/where/whose/which/why/how)の8つ。助動詞は中学校で習うのは7つです(完了形のhaveを除き、shallとshouldを別々にカウントしています)。一般動詞の変形は6パターン(do/does/did/doing/done/to do)です。

全くの想像ですが、言語の発達は人間の記憶の限界量が深く関わっているように思います。特に口頭でのコミュニケーションは短期記憶の連続です。記憶量の限界が、単語の種類や語形変化のパターン数に影響していると言っても過言ではないでしょう。
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2009年05月25日

語彙指導

単語だけを単体で取り上げて教える機会というのは滅多にないのですが、英語力が上がるにつれて同類語の使い分けは重要性を増してきます。生徒の大多数は単語帳を頼りにして、英語=日本語の1対1対応で覚えてしまい、同類語の理解が深まりません。語義の正確なイメージを与え、いかに印象に残すか。辞書には用例や訳語例がたくさん載っていますが、無味乾燥なものです。そこで教師の出番。話術や知識、アイディアによって、理解を促進し、言葉への興味や関心を引き出したいものです。

紛らわしい単語同士を、私だったらどう教えるか。指導アイディアを記録に残してみようと思います。今回は同類語の定番ともいえる「値段、料金、費用」に関する単語群を取り上げてみます。

price(価格)
すでに外来語としてカタカナが日本語に入り込んでいるので説明の必要はないかと思います。

fare(運賃)
ferry(フェリー)と同語源。接尾辞-ferは「運ぶ」のイメージ。同じ接尾辞を持った語をここで話しておきたい。例えば、prefer(より好む)は[pre(先に)+fer(運ぶ)→優先する]となる。

fee(謝礼、料金)
専門性に対する「謝礼」と考える。
a lawyer's fees(弁護料)→専門家に払う謝礼。通常、複数形になる。
an admission fee(入場料)→専門的場所に払う料金。

toll(通行料)
道路や橋を「通る(toll)」ための料金。ここはダジャレで解決。ちなみにETCとはElectrical Toll Collection system(道路通行料自動徴収システム)の略語。

charge(料金)
サービスに対して払う料金。コロケーションを利用して、a service charge(サービス料)でイメージを強化する。また、語義は次のように派生していく。「車に荷を積む」→「負わせる」→「請求する、課す」となり、動詞が元である。語源を押さえておいて、別の語義「起訴する」を教える際の伏線にする。

cost(代価、費用)
すでに日本語化しているが、「維持費」の要素が入ってることに言及しておく。cut the maintenance cost(維持費を削る)を示して、イメージの定着を図る。
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2008年12月15日

ほめ言葉

人に教えるとき、褒めることは絶対に欠かせません。ほめられた学習者のモチベーションは確実に上がります。ほめられると人の脳(前頭前野)はすごく活性化するといいます。褒められた側は気分がいいし、やる気になる。自信がつく。褒められたらうれしくて笑顔になる。褒めた側もその笑顔を見てうれしくなるからまた褒めたくなる。この好循環が学習者の進歩を促すのは必至。褒め言葉の絶大な効果に疑いはないでしょう。それにほめ言葉は無料です。お金は一切かかりません。出せば出すほど生徒の学習によい効果を与える。ならばケチらずにどんどん与えたいものです。

褒めることの大切さはわかっているのですが、なかなか上手にほめてあげられません。私の発する言葉はつい「もっとがんばれ!」になってしまう。周りにいる褒め上手な先生を見ていると、いつも自分の至らなさに気づかされます。褒め言葉のバリエーションが圧倒的に少ないし、観察力がまだまだ足りません。生徒をよく見てほめるポイントを見逃さず、タイミングよく褒めて、生徒にも教師にも気持ちのよい空間を作れるよう心がけたい。

さて英語の授業で使える褒め言葉はどれだけあるのでしょうか。出来るだけたくさん挙げてみます。
1. Good.
2. Great.
3. Super.
4. Perfect.
5. Amazing.
6. Fabulous.
7. Splendid.
8. Good job.
9. Good try.
10. Excellent.
11. Fantastic.
12. Marvelous.
13. Wonderful.
14. Nice work.
15. You did it.
16. Very good.
17. Way to go.
18. Outstanding.
19. That's right.
20. You made it.
21. You did well.
22. Good for you.
23. Well (done, written, spoken).
24. You are so (quick, smart, genius).
25. I like your (idea, writing, speaking, pronunciation).


ほめ言葉をバリエーションを持っているだけではダメで、褒め方には大事なポイントがいくつかあります。「ほめる指導」が基礎学力向上に大きな効果があることを証明し、NHKの番組でも取り上げられた富山市立五福小学校の作成した指導マニュアルを見てみましょう。
(1) ほめ言葉の種類を増やし、力強くほめる
(2) 事実をほめる
(3) 子供の名前を呼んでほめる
高取しづか『わかっちゃいるけどほめられない!』宝島社

とてもシンプルなのですけど、本当に大事なポイントが書いてあります。同著には別の先生の例が出ていたのですが、45分間にほめ言葉の数を記録してみたら80回くらいほめていたそうです。しかも同じ言葉を使わず、全部の生徒に別々の言葉をかけていたというのですから驚きです。そう考えると、先に挙げた英語のほめ言葉は全然足りない。日本語も交えて、バリエーションを増やしていきたいと思います。

最後に富山市立五福小学校の校長先生(現在は別の学校へ転任されています)のことばを書き留めておこうと思います。
これまで教師をやってきて、ほめることそのものが、子どもとのコミュニケーションだと私は思っています。ほめる機会を多くすれば、子どもとのコミュニケーションが増えてきます。
杉田久信 (富山市立山室中部小学校校長)
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2008年11月29日

想像力で限界突破

過去の指導経験、書籍やセミナーを通じて蓄積してきた英語指導の手法を綴っていきます。指導技術にはいまだ未熟な面があり、また生徒の入学試験や英語資格試験の成果にも満足していません。ブログにいまの考えを書き付けることによって、意見をいただくことによって、指導技術を洗練させていけたらと思っています。

私の指導法の根底には「英語教授法は英語学習法の上に成り立つ」という考えがあります。単語を覚えるには繰り返しが必要であり、また手で書いたり声に出すなどして多くの感覚を動員することで覚えやすさがアップします。このような知識や経験があってはじめて単語の指導や課題の与え方に工夫が生まれます。英語の習得には数千時間もの時間がかかります。だからこそ教師は生徒の学習時間を増やす手だてを探ります。学習効率の高い英語指導は正しい学習法の知識を前提としたものでないといけない、そう考えてきました。

また私自身が英語学習経験者として大切だと思うのは、学習者に「限界をつくらせない」ことです。英単語100個を1時間で暗記、教科書の本文を1レッスン30分で暗誦、辞書は10秒以内に引く。これらを課せば、最初はたいてい「むちゃぶり!」と返ってきます。でもやり方を示し、生徒たちがそのやり方に修練してくれば、初めは不可能だと思っていた課題達成が、実際には不可能ではなかったということに気づきます。

かつてはだれもが不可能だと思い込んでいました。男子マラソンのハイレ・ゲブレセラシェ選手(エチオピア)は2時間3分59秒で走りました。40年前人類は初めて2時間10分の壁を破ったところでした。男子100メートルではウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)が9秒69で100メートルを駆け抜けました。40年前は当時世界一のスプリンターでも10秒の壁を破れていません。男子平泳ぎの北島康介選手は200メートルを2分7秒51で泳ぎました。40年前の世界記録は2分27秒だったのです。

「これ以上はもう無理」という限界は、私たちの脳が勝手につくりだすもの。その限界を乗り越えた先には新たなステージが存在している。次の段階へ、さらにその次の段階へと生徒を上手に導くことのできる優れた指導者になりたいと思います。つねに研究心を持ち、謙虚に学び、すぐれた指導方法を確立していきたい。進歩や進化をもたらすには知識以上に想像力が大事であるとアインシュタインは語っています。指導者である私自身が限界をつくらず、豊かな想像力で学習効果の高い指導方法を模索していきます。
Imagination is more important than knowledge. For knowledge is limited, whereas imagination embraces the entire world, stimulating progress, giving birth to evolution.
Albert Einstein (German-born theoretical physicist)
posted by cosa at 00:41| Comment(2) | 英語指導 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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